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性行為以外でも罹患リスクがある!性病の感染経路の実態を調査

悩んでいる男性

性病(性行為感染症)の病原体は弱いものが多く、空気中や水中で死んでしまうので性行為以外で他の人に感染するケースは多くありません。ただし一部の病原体は人体を離れてもある程度の期間は感染力を保つことができるので、性行為以外でも他の人にうつる場合があります。

性行為以外の感染経路で他の人にうつる性病の病原体として、ヘルペスウイルス・トリコモナス原虫・カンジダ菌などが知られています。これらの中で特に感染力が強くて感染者数が多いのは、ヘルペスウイルスです。

ヘルペスウイルスは大きく分けて1型と2型の2種類がありますが、大半の人は成人になる前に性行為以外の感染経路で1型のヘルペスウイルスに感染していると考えられています。ヘルペスウイルスは神経の内部に潜んでいて、普段は活動することなく“眠った”状態です。神経に強い刺激を受けると活性化して増殖を開始しますが、この時に体の免疫力が弱くなっているとウイルスが体内で爆発的に増殖して発症します。発症すると、唇の周囲・口内や性器にチクチクする強い痛みをともなう水疱(水ぶくれ)や白い膿が溜まった潰瘍(びらん)ができます。放置しても自然に治癒しますが、治るまでの間は不快な痛みの症状が続きます。

ヘルペスが発症すると患部から膿と共に大量のウイルスが排出され、他の人が接触すると皮膚にできた微小な傷から血管に入って感染します。口の中に口内炎のかたちでヘルペスが発症すると、治るまでの間は唾液にウイルスが含まれるようになります。ウイルスが含まれた唾液を通して飛沫感染が起こり、他の人に感染します。1型のウイルスは上半身(口の周囲や口内)に発症するケースが多く、性行為以外でも感染する可能性があります。

2012年に世界保健機関(WHO)が公表したデータによると、世界中で約67%の人が50歳になるまでにヘルペスウイルス(1型)に感染していると推測されています。ほとんどの人は、性交渉をする前に子供の頃に感染していると考えられます。ウイルスが含まれる唾液を通して飛沫感染をしたり、患部と接触をすることで性行為以外で感染が拡大しているとみられます。

ヘルペスウイルス以外にも、性行為以外の感染経路で伝染する性病があります。トリコモナス症を引き起こす病原体のトリコモナス原虫は水分があれば人体を離れても生き続けることができるので、感染者が使用した直後で濡れたタオルなどを通して他の人にうつることが知られています。実際に、性交渉の経験がない子供でもトリコモナス症に発症したという事例があります。